連載第6回は、実はガチのラグビー経験者・中田圭祐がウィルチェアーラグビーのトッププレーヤーとセッション!
がっつり車いすをぶつけ合いながら競技の魅力を体感!
羽賀理之 MASAYUKI HAGA × 中田圭祐 KEISUKE NAKATA
中田 今日ウィルチェアーラグビーを体験させていただいて、何より激しさに驚きました。高校までラグビーをやっていたのである程度わかっているつもりでしたけれど、想像以上でした!
羽賀 僕も最初は衝撃を受けました。けがをして1 年入院したのですが、そのリハビリ中に車いすで転ぶと周りが大騒ぎになっていたので、コート上でぶつかったり転んだりしても平然としている選手たちを見てすごいなと。「ああ、車いすでもこうやってむちゃしていいんだ」って。
中田 激しさだけじゃなく機動力もすごくあって。フェイントもしっかりできてすごく面白い。パスを前に投げていいなどラグビーとはルールが違うところも多いですが、メンタリティはまったく同じ。勇気を持って相手にぶち当たっていく感じや、逆に全力で走る相手を止める怖さも。
羽賀 思い切りノーブレーキで当たっていいスポーツですからね。僕自身このスポーツから救われたり学んでいることは本当に多いです。頚椎を損傷して一度はベッドから体を起こすことさえできなくなりましたが、そこから一つ一つやれることが増えていくことに楽しみを見いだす過程でラグビーと出会って、さらに思い切ったことができるようになったといいますか。
中田 早く生で試合が観たいです。
羽賀 ガチガチのぶつかり合いなので迫力が違うと思いますよ。2019年にはラグビーW杯と一緒にウィルチェアーラグビーの世界大会も日本で行われるので、ぜひ観てもらいたいです。
中田 2019年、2020年とウィルチェアーラグビーがどんどん盛り上がっていきそうですね。東京大会はもちろん金メダル、ですよね!
羽賀 僕ら選手もそこしか狙っていません。今日本は世界ランキング3 位で、5 位までは実力がすごく拮きっ抗こうしています。ここからの2 年半でさらに強くなれるように頑張りたいですね。
【プロフィール】
羽賀理之さん
はが・まさゆき●1984年11月12日、千葉県出身。高校卒業後、専門学校在学中に交通事故により頚けい椎ついを損傷し、車いす生活に。2006年に国立障害者リハビリテーションセンターの部活動でウィルチェアーラグビーと出会う。現在はクラブチームAXEに所属しながら日本代表としても活躍。16年のリオパラリンピックに出場し、銅メダルに貢献。近況などはhttp://m.facebook.com/massasmkまで。
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Photos:Takemi Yabuki[W] Composition & Text:Kai Tokuhara