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2018.02.16 Sportiva パラスノーボード
エヴァン・ストロング×成田緑夢(なりた ぐりむ)

パラスノーボードの王者エヴァン・ストロングが成田緑夢と平昌を語る

 

2014年のソチパラリンピックから冬季パラリンピックの種目になり(このときはアルペンスキーの1種目)、平昌パラリンピックでは正式競技として初お目見えするパラスノーボード。その優勝候補の1人が、2016-2017のワールドカップ年間チャンピオンであり、ソチ大会の優勝者、エヴァン・ストロング(アメリカ)だ。

 

平昌パラリンピックを目前に控え、2017年に本番と同じ平昌で行なわれたワールドカップ(スノーボードクロス)で優勝し、金メダル候補に名乗りを上げた日本の新星・成田緑夢(ぐりむ)と平昌パラリンピックの目標そして、その後の夢について大いに語ってもらった。

 

 

 

――オリンピアンの兄・成田童夢、姉・今井メロを持つ成田緑夢選手にとって、世界最高峰のX Gamesなどで活躍するエヴァン選手はどんな存在ですか?

 

成田緑夢(以下、成田) 今から5年前にトランポリン中の事故でケガをし、左足にまひが残った僕はその後、いろいろなスポーツに挑戦し、2016-17シーズンからパラスノーボードで海外を転戦するようになりました。競技歴は浅いけれど、周りのみんなに聞いていてエヴァンのことは知っていました。彼はソチ大会の金メダリストだよ、って。だから初めて対戦したときは「ついに戦えるんだ!」ってうれしくてたまらなかったのを覚えています。

 

エヴァン・ストロング(以下、エヴァン) グリムと初めて対戦したのは2017年のワールドカップアメリカ大会かな。「なんか速そうな子だな」と思っていたけれど、実際にレースを目にして「この男の子、だれ?」「なんてスピードを出すんだ!」と驚くことになった。注意しなければならない選手だと感じたね。

 

成田 僕は、エヴァンを見て「速い!」とは思わなかった……なんていうのは冗談ですが(笑)。戦ったのはスノーボードクロスだったんですけど、「パラリンピックの優勝者と戦う」というワクワク感もあったからか、ものすごくいいレースができたんです。そのアメリカの大会ではエヴァンと何度か対戦したのですが、どれも接戦で。決勝では勝つことができたけど、やはり王者は速いなと思いました。エヴァンと一緒にレースできて、僕は本当にうれしかったです。

 

エヴァン それならよかったよ。スピードのある選手と対戦するのは、僕にとってもエキサイティングなこと。スピードがスピードを生み、いいレースをすることができるからね。今では、グリムがワールドカップのタイトルを手にするようになり、ライバルと呼ぶべき存在になったけど、グリムの存在が最終的に自分にもいい影響をもたらすと思っているよ。グリムが速く滑れば、僕も速くなれる。簡単に倒せるような相手なら、僕はきっとこんなにたくさん努力していないよ。

 

 

――3月9日から、いよいよ平昌パラリンピックが始まります。

 

成田 ぜひパラリンピックの舞台でエヴァンと対戦したいですね。スノーボードクロスは予選のタイムでトーナメントの振り分けが決まるのですが、お互い速く滑ってトップ2になれれば、トーナメントのいちばん対極にある位置に振り分けられ、決勝で当たることになります。そうなったら、途中で負けたらエヴァンと対戦できないし、必ず勝ち上がりたいですね。

 

エヴァン 始まってみないと、どんな組み合わせになるのかわからないんだ……でも、それがスノーボード競技のおもしろさでもある。だから、僕たちがファイナルで会えたら、それは素晴らしいことだね。だって早い段階で当たってしまうと、どちらかにしかメダルは与えられないわけだから。

 

 

――その平昌パラリンピックに向けての準備は順調ですか?

 

エヴァン この4年間、集中的にトレーニングを積んできたので、勝つ自信はある。残りの期間でテクニックの細かい点を磨かなければならないけど、余念なく準備を積み上げてきたから、不安はひとつもないよ。「明日、パラリンピックがあるよ」と言われても大丈夫なくらい、準備は完璧だ。

 

成田 僕も、いつでもレースする準備はできています。今シーズンは、平昌パラリンピックにピークを持っていくというよりは、どのレースでも安定したパフォーマンスを発揮することを目標に掲げてやっているし、僕はいつでも僕ですから。

 

エヴァン 僕は2連覇がかかるけど、ソチ後に生まれた娘の存在もあるし、メンタルもより強くなった。対戦する相手にも最高の状態で臨んでほしいと思っているよ。

 

成田 この後、カナダ遠征を経て平昌を迎えます。僕はケガをする前は、フリースタイルスキー(ハーフパイプ)をしていたから、今はクラッシュとかもあるスノーボードクロスがすごくおもしろい。パラリンピックのスノーボードで対人の競り合いが実施されるのは初めて(※ソチパラリンピックではタイムトライアル方式で金メダルが争われた)だし、それに僕にとっては初めてのパラリンピックですし、超楽しみです!

 

 

――平昌パラリンピックの後、エヴァン選手は健常者のアメリカチームに合流し、成田選手は陸上の走り高跳びで東京パラリンピックを目指すとお聞きしました。

 

エヴァン え、走り高跳び!? 2020年の東京パラリンピックを目指しているの?

 

成田 そう、東京パラリンピック出場を目指していて、僕の記録はいま1メートル80くらい。でも、2メートル超えがなかなか難しくて……。

 

エヴァン 2メートル? それはすごい記録だね!

 

成田 実は、2016年のリオパラリンピックにも挑戦したんだけど、出場できなくて。次こそは、目標を叶えたいですね。

 

エヴァン 僕もアーチェリーでパラリンピックに挑戦しようと考えたんだけど、レベルが高くて大会に出るのはやめたんだ。でも、2024年にパラサーフィンが採用されるかもしれないから、そしたら夏冬パラリンピアンを目指したいと考えているよ。

 

成田 サーフィン? 本当に? 僕も最近サーフィンにハマってて。

 

エヴァン  サーフィンはフィジカルの強さが求められるし、すごく難しいよね。

 

成田 本当に難しい……。僕の障がいのあるほうの足首では全然安定しなくて……。僕にはやっぱりスキーブーツが必要です。

 

エヴァン 僕は平昌が終わったら、健常者のスノーボードに集中して取り組みたいと思っているんだよ。僕の究極の夢はオリンピック出場なんだ。できるところまで挑戦するつもりだよ。

 

成田 本当に? 実は僕もオリンピック出場を目指しているんです! もともとフリースタイルスキーでソチオリンピックを目指していて。世界ジュニアで勝った後にケガをしてしまったんです。

 

エヴァン そうだったんだね。じゃあ僕がオリンピックに出る目標を成し遂げたら、何かアドバイスをしようかな(笑)。でも、まずはケガをせずに、平昌大会を迎えることが大事だけど。

 

成田 そうですね。普段会場で会ったときは競技についての話はするけど、こんな風に今後の目標や夢を話すことはあまりなかったから、今日はエヴァンと似ているところがたくさん見つかって、うれしかったです。平昌パラリンピックでの対戦を楽しみにしています!

 

 

 

【プロフィール】

エヴァン・ストロング

1986年アメリカ・サンフランシスコ生まれ。その後、ハワイ・マウイ島に家族で移り住む。プロスケートボーダーを目指していた17歳のときに、飲酒運転の車に轢かれ左足膝下を切断。生死をさまようほどの大ケガだった。その後、リハビリを経て、すぐにスケートボードを再開し、さまざまなスポーツに挑戦するなかで、20歳のときにスノーボードに出会う。すぐに頭角を現すと、2014年のソチパラリンピックではスノーボードクロスに出場し、金メダルを獲得した。

 

成田緑夢(なりた ぐりむ)

1994年大阪府生まれ。兄と姉は2006年トリノオリンピックに出場した童夢(どうむ)と今井メロ。彼自身も幼い頃からスノーボードを始め、後にフリースタイルスキーでオリンピック出場を目指していた。空中での感覚を養うために跳んでいたトランポリンでも、高校の全国大会で優勝している。しかし、2013年トランポリンの練習中の事故により、左膝から下が麻痺した状態に。平昌大会から正式競技になったパラスノーボードに初の日本代表として出場する。

 

■番組情報

IPC×WOWOWパラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」

IPC(国際パラリンピック委員会)とWOWOWの共同プロジェクト。東京パラリンピック大会が開催される2020年までの間、世界最高峰のパラアスリートたちに迫る、スポーツドキュメンタリーシリーズのシーズン2が始まる。

 

 

 

*本記事はweb Sportivaの掲載記事バックナンバーを配信したものです。


【Sportiva webサイト】

https://sportiva.shueisha.co.jp/

瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka  村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

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