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2024.10.12 パラバドミントン 梶原大暉 パリ2024パラリンピック
パリ2024パラリンピック

“追われる立場”で勝ち切りパラ2連覇!125連勝中の絶対王者・梶原大暉、パリでの充実のプレーと「パラバドミントン」への思い

パリ2024パラリンピックのパラバドミントン男子車いすWH2シングルス。世界ランキング1位の梶原大暉(ダイハツ工業)が、パラリンピック初採用となった東京2020パラリンピックに続いて優勝を果たし、2連覇を達成した。「コーチや仲間、支えてくれた人たちのおかげ」と梶原。表彰式のステージの中央では、感謝の想いがあふれ、大粒の涙がこぼれた。

2連覇となる金メダルを獲得し、涙を流した表彰式。写真撮影では、少し照れながら笑顔を見せた

プレッシャーに打ち克ち努力した3年間

チャレンジャーだった東京大会とは異なり、並みいるライバルたちが目の色を変えて挑んでくるプレッシャーと戦う3年間だった。徹底的に研究されるなかで取り組むハードなトレーニングに「潰れそうになったこともある」と打ち明ける。しかし、そこで己に打ち克ち、乗り越えたからこそ、パリでも躍動することができた。

 

「3年間やってきたことを、惜しみなく出せた」という梶原のパリ大会は、まさに“キング”の名にふさわしい内容だった。会場はオリンピックと同じポルト・ド・ラ・シャペルアリーナ。コートや時間によって変わる風に多くの選手が苦しめられるなか、梶原は予選から決勝まで、終始安定したプレーを発揮した。

 

男子WH2の予選リーグは4つのグループに分かれ、1位通過の選手のみが決勝トーナメントに進出できる。梶原にとって最初のカギとなったのが、初戦勝利で迎えた第2戦だ。ここで勝利すれば連覇にぐっと近づくことになるが、その相手は日本の松本卓巳(創政建設)。パラリンピック初出場ながら、メダルを狙える位置まで実力をつけた勢いがある選手だ。国内の合宿等でともに練習し、同じ釜の飯を食い、切磋琢磨する仲間でもある。ふたりは大会前、「決勝で当たろう」と約束していただけに、無情にも同じ予選グループで戦うことがわかった際は、「落ち込んだ」と梶原。しかし、「負けるわけにはいかない」と全力で戦い、粘る松本をストレートで下した。

相手のショットを読む力としなやかな動きが梶原大暉の武器だ

序盤の山場を越え、準決勝に駒を進めた梶原を待ち構えるのは、東京2020大会の決勝で対戦したキム・ジョンジュン(韓国)。梶原が世界ランキング1位を獲得する前までトップに君臨し続けた元世界王者で、今なお若手選手の壁となり続ける実力者だ。そんなキムとの一戦は、第1ゲームの序盤は梶原がリードするものの、連続得点で逆転され、さらに梶原が追いついて再逆転というシーソーゲームに。しかし、最後に踏ん張り、このゲームを17点で取りきった。迎えた第2ゲームは、梶原がスタートからコートの隅をつく精度の高いショットを連発し、早々に主導権を握ると、さらに集中力のギアを上げて相手にチャンスを与えず、9点に抑え込んで勝利した。

 

力を出し切った会心の勝利

そして、決勝では陳浩源(香港)と対戦。陳はキムと同様に長くパラバドミントン界をけん引してきたトップ選手だ。梶原にとって憧れの選手のひとりであるが、戦績としては2019年9月以降、約5年間にわたって梶原が連勝中という分の良さが光る。試合は梶原のスマッシュによるポイントから始まり、7連続得点とリードを広げる。どんな体勢でも打ち返すしなやかさ、相手の動きを止める鋭いショットなどで試合をコントロールし、21-10と圧倒した。第2ゲームも、陳が得意とするクリア勝負に付き合い、粘って逆に相手のミスを誘うなどして得点を重ねていく。そして最後は、相手のドロップショットを読んで、シャトルをフォア前に沈め、21-10で勝利した。

 

優勝の瞬間、何度もガッツポーズを作った梶原。「すごく嬉しい。しっかり自分のバドミントンができた」と、充実感に満ちた表情で振り返った。

 

草井篤監督は、梶原の強さについてこう話す。「追い込まれても、ラリーが長くなるほど勝ち切れる。合宿などであえて苦しいシチュエーションを作り出すため健常者とも練習をしており、そこでラリーの展開力が磨かれたと思う」

 

続く連覇の道と王者ならではの使命感

梶原は予選リーグから決勝まで、すべての試合で1ゲームも落とさずに勝ちをおさめた。大会前に「121」だった公式戦連勝記録は、パリで「125」まで上積みした。この記録について梶原はあくまで数字だととらえ、「目の前のことを積み重ねた結果」と冷静に話す。そして、こう加える。

梶原が「今でも憧れの選手たち」と話す銀メダルの陳(左)、銅メダルのキム(右)とともに表彰台に並んだ

「自分のバドミントンは完成していない。まだまだ頭を使えていないし、ショットの精度も種類も足りない。もっと魅了できるようなバドミントンがしたい」

 

梶原にとって「バドミントンは人生そのもの」という想いがある。「事故で車いすになって、それまで真剣に取り組んでいた野球の次に出会ったスポーツがバドミントンだった。いま、熱中することができている。もっともっと突き詰めたい。パラスポーツ、パラバドミントンを世界中の人に知ってもらいたい。そして、自分にはまだ伸びしろがあると感じているし、次のロスではシングルス3連覇と、今度こそダブルスでも優勝を狙っていく」

 

11月に23歳を迎える若き金メダリストは、新たな使命感を胸に宿し、まだ続く道を進んでいく。

写真/植原義晴・ 文/荒木美晴

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