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2025.06.07 車いすバスケットボール 車いすバスケットボール 男子U23世界選手権 男子U23日本代表 足達飛馬 森岡煌陽
車いすバスケットボール 男子U23世界選手権

車いすバスケットボール「男子U23世界選手権」直前!短期集中連載②  世界に挑む若き代表を直撃/足達飛馬・森岡煌陽

6月12~20日の9日間にわたって、ブラジル・サンパウロでは23歳以下のジュニア世代における4年に一度の戦い「男子U23世界選手権」が開催される。昨年11月の男子U23アジアオセアニアチャンピオンシップ(AOC)で準優勝に輝いた男子U23日本代表は、アジアオセアニアゾーン2位で出場権を獲得。前回大会の金メダルに続き、2大会連続での表彰台を目指す。この連載では、次代を担う代表メンバーに選ばれた12人をクローズアップ。第2回は、幼少時代からバスケ一筋の足達飛馬と、チーム最年少出場の森岡煌陽を紹介する。

ともに今大会で公式戦デビューとなる森岡煌陽(左)と足達飛馬(右)

足達飛馬(クラス1.5)

「何があっても変わらなかった“バスケが好き”という気持ち」

足達飛馬の父親は、大学までバスケットボール部の選手としてプレーし、足達が子どもの頃にはミニバスチームのヘッドコーチを務めていた。そんな父親の影響で、ものごころついた時から足達の身近にはバスケがあった。小学3年生になるとミニバスチームに入り、ポイントガードとしてプレー。中学校、高校でも迷うことなくバスケ部に所属した。

そんな足達の身体に異変が起きたのは、高校2年の夏休みのことだった。その半年ほど前から、腰に痛みが出るようになっていたものの、その症状は月に一度くらい。痛み自体もそれほど強いものではなかったため、足達はあまり気にしていなかった。そんなある日のこと。朝起きると足に力まったくが入らず、立ち上がることができなかった。気づけば、腹部から下の感覚がなくなっていた。すぐに病院で診てもらったが、結局はっきりとした原因はわからないまま、足達は車いす生活を余儀なくされた。

 

しかし、足達にはバスケから離れる考えは一切起こらなかった。3カ月ほどの入院を経て退院後、復学した足達は放課後にはこれまで通りにバスケ部の部員たちが練習する体育館に行った。プレーすることはできなくても、練習の手伝いをしたり、仲間と話したりと、バスケ部の一員として過ごした。もちろん、目の前でプレーする部員たちを見ながら羨ましいと思ったり、プレーができなくなった自分の境遇を悲しんだこともあった。それでも、足達はバスケ部を辞めたいと思ったことは一度もなかった。それは「シンプルに、バスケが好きだから」だった。

 

練習の合間には、車いすに乗ったままシュートをすることもあったという足達だが、当時はまだ自分が再びプレーヤーに戻れるとは思ってはいなかった。そんな足達が車いすバスケットボールという競技があることを知ったのは、高校卒業後、地元の市役所に勤め始めたばかりのころだった。小学生の時にミニバスチームで指導してくれたコーチの一人が、教えてくれたのだ。

 

すぐに現在所属するクラブチーム・大分コウセイWBCの練習に見学に訪れると、その場で競技用車いすに乗せてもらい、走ったり、シュートをしてみたりした。車いす生活になって、風をきる感覚を覚えたのは、この時が初めて。足達は久々に走る気持ちよさを感じた。そして、何より再びバスケができることが嬉しくて仕方なかった。

 

「またバスケがある日常に戻れることが、めちゃくちゃ嬉しかったです。それにチームの人たちを見ても、年配の方もいて、長く続けられる競技だと知って、とてもいいものに出会うことができたなと思いました」

 

さらに思いがけないチャンスが訪れた。昨年12月のトライアウトを経て、男子次世代強化指定選手に選出されると、そのなかの対象年齢の選手たちによる選考会をパスし、男子U23日本代表のメンバーに抜擢されたのだ。しかし、足達は代表入りした喜びよりも、周囲への感謝の気持ちの方が強い。

 

「自分の力だけで代表になれたわけではなく、会社の理解があったり、地元チームの人たちや家族の支えがあったからこそ。U23世界選手権は、そういう方々への感謝の気持ちを胸に戦いたいと思っています」

 

そんな足達には、大分コウセイWBCのヘッドコーチから新しいバスケットボールシューズが贈られた。足達が欲しがっていた、今最も注目されているNBAプレイヤーのルカ・ドンチッチモデルのものだ。その真っ白なバッシュを履いて、足達は世界に挑む。

 

「自分の一番の持ち味であるミドルシュートで、チームに勢いを与えたいと思っています。逆にそれができなければチームにいる意味はない。だから絶対にシュートを決めます!」

 

座右の銘は“継続は力なり”。「一度はバスケができなくなりましたが、車いすバスケという新しい道を見つけ、今がある。何かが終わっても、やり続ければ、いつかは線となってつながると思っています」と足達。そのことを今大会で体現し、“やり続けることの大切さ”を自らの姿で証明するつもりだ。

 

森岡煌陽(クラス2.0)

「チーム最年少14歳の憧れは“赤石竜我”」

今大会チーム最年少14歳でメンバー入りした森岡煌陽。現在中学3年の森岡が車いすバスケットボールと出会ったのは、小学1年の時だった。もともと体を動かすことが好きで、保育園の時には友だちとドッジボールをして遊ぶのが楽しくて仕方なかったという森岡。また3人いる姉たちがそれぞれスポーツをしていたことから、家族で試合に応援に行くこともあり、そのたびにスポーツをしたいという気持ちが膨らんでいった。そこで小学校入学後には、さまざまなパラスポーツの体験会に参加し、その中の一つが車いすバスケだった。

 

小学6年間は、車いすバスケのほか、水泳や車いすテニス、車椅子ソフトボールなど、たくさんのパラスポーツを経験した。その結果、車いすバスケ一本に絞ることを決意。相手とコンタクトしたり細かい車いすのスキルがおもしろく、何といってもシュートを決めたときの快感が決め手だった。そこで中学校入学と同時に現在所属する広島Riseに加入し、本格的に車いすバスケを始めた。

 

すると、みるみるうちに頭角を現し始めた。競技歴2年目の昨年は、中国・四国選抜メンバーとして出場したU25日本選手権で、成長著しく将来が期待される若手に贈られる「ライジングスタープレイヤー賞」を受賞。さらに同年12月に参加した男子次世代強化指定のトライアウトをパスすると、対象年齢の選手による選考会を経て、チーム最年少14歳でU23世界選手権の代表に抜擢された。

 

 

「12月のトライアウトの時は、全員が自分より年上の選手ばかりだったので、ここに自分が入って活躍できるのかな、という不安の方が大きかったです。だから12人の中に自分が入っていることを知って、最初は驚きしかありませんでした。でも、合宿や遠征で自分が成長していることも感じられていたので、“代表に選ばれたからにはやってやるぞ!”という気持ちになりました」

 

トライアウトとして参加した昨年12月の合宿では、1対1では簡単に抜かれたり、シュート力など個人のスキルがほかの選手よりも低いと感じていたという森岡。しかし今年4月の合宿では1対1での強さも出てきたほか、自分がやりたいプレーができるようになってきていると手応えを感じたと言い、大舞台に向けて「結構、自信はあります」と胸を張る。なかでもスクリーンでハイポインターをインサイドに入れたり、逆にピックアンドロールで自分が得点したりというプレーには自信がある。

 

また、最も年齢が近い中澤煌河(3.5)とは「年下の自分たちから盛り上げていこう」と一緒に声出し副団長に立候補。「もともと中澤選手とは先輩たちがいいプレーができるように、試合でも自分たちが声で盛り上げていきたいよね、という話をしていたんです。それで選手ミーティングで役割を決めるときに、先輩たちからも推していただいたので、2人で“やります!”と手をあげました」という。すでに実践済みで、合宿中からベンチで大きな声でコート上のチームメイトを鼓舞する森岡の姿が見受けられている。

 

それは、U23日本代表に選ばれて間もなかった赤石竜我を彷彿とさせるものだった。17年1月に行われたU23AOCでは、16歳、高校1年だった赤石はまだプレータイムはほとんどもらえず、ベンチを温めることの方が多かった。しかし、ベンチからひときわ大きな声を出していたのが、赤石だった。そして試合を重ねるごとに守備力を買われ、主力の一人となった赤石は、それをきっかけにしてその後に大きく飛躍していったのだ。

 

聞けば、奇しくも森岡の憧れは赤石だという。中学2年の時にU25日本選手権で関東チームにいた赤石と初めて対戦し、そのプレーのすごさに魅かれたのだ。それ以来、森岡は赤石のプレーを動画でよく見るようになった。

 

「赤石選手は大事な場面でまったく動じることなく、自分がやりたいプレーだったり役割をしっかりと果たしていて、自分もそういう強い選手になりたいと思っています」

 

その思いを胸に刻みたいと、森岡が座右の銘にしているのは「堅忍不抜」。大事な場面でも心を揺るがすことなく自分のプレーをまっとうし、憧れの赤石のように飛躍の一歩を踏み出す。

 

写真・文/斎藤寿子

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