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2025.06.20 坂田翔悟 岡田海緒 山田真樹 青山拓朗 東京2025デフリンピック 遠山莉生 佐々木拓磨

日本初開催のトウキョウ2025デフリンピックへ! デフ陸上日本代表に過去最多57選手が内定し記者会見

今年11月に日本で初開催される「東京2025デフリンピック」までちょうど半年を迎えた5月15日、日本デフ陸上競技協会(JDAA)は都内で会見を開き、同大会日本代表に内定した選手を発表した。内定選手はJDAAが定めた日本代表選手選考要項に従って選考され同理事会によって承認された、サブメンバーを含む男子36人、女子21人の計57人。今後、東京2025大会を主催する全日本ろうあ連盟のデフリンピック派遣委員会の審査・承認をもって正式に代表選手に決定される。

日本代表内定選手会見に参加した選手たち。前列左から、青山拓朗、岡田海緒、佐々木琢磨、後列左から、山田真樹、遠山莉生、高橋渚、坂田翔悟

内定選手にはデフリンピックメダリストから初出場となる若手選手、さらには次世代選手まで幅広く選ばれた。JDAA によれば、57選手は過去最多となる。佐藤將光JDAA会長は、東京2025大会のメダル目標について、「金銀銅合わせて15個」を掲げた。

 

デフリンピックは聴覚障害者を対象とする国際総合スポーツ競技大会だ。第1回大会は1924年にパリで開かれており、1960年に始まったパラリンピックよりも長い歴史を誇る。日本で初開催となる東京2025大会は25回目で、創設からちょうど100周年にあたる記念大会だ。世界約80の国・地域から3,000選手のトップデフアスリートが集い、今年11月15日から26日までの12日間にわたり、21競技で熱戦を繰り広げる予定だ。

 

なお、2022年5月にブラジルで開催された前回大会では大会期間中に日本選手団全体で新型コロナウイルス感染者が増えたことから、選手団として大会を途中棄権した。そのため、スタートラインに立つことなく、帰国を余儀なくされた選手も少なくない。陸上競技では棄権前日の競技4日目までで金3個を含む計6個のメダルを獲得していた。東京2025大会ではさらなる活躍が期待されている。

 

4大会連続出場の佐々木拓磨が意気込み語る

この日の会見ではまず、内定選手の代表3名が登壇し、大会での目標や意気込みなどを語った。男子100m、200m、4x100mリレーの3種目で代表に内定した佐々木拓磨(仙台大TC)はデフリンピック4大会連続出場となる。前回ブラジル大会では100mで金メダルを獲得しており、「100mでは世界新記録で2連覇を目指したい。200m、4x100mリレーでも金メダルを目指して頑張りたい」と力強く語った。昨秋、第1子の父となり、「息子の人生のエネルギーになるようなパフォーマンスをしたい」と活躍を誓った。

選手たちが抱負を語った。左から、青山拓朗、岡田海緒、佐々木琢磨

リレーではバトンパスが勝敗の大きなカギになるが、デフの選手たちは「声での合図」が難しい。佐々木によれば、バトンをもらう選手が走り出す最適な位置を探るために練習を重ねる。そして、試合ではその位置にマークとなるテープを貼り、前走者がその地点に来たら全力で走り出し、あとは信じてバトンをもらう手を後ろに伸ばすだけという。佐々木は「日本チームは皆、仲がいい」と言い、日常生活から培っているチームワークでつなぐ「心のバトンパスをみてほしい」とアピールした。

 

女子800m、1500m、4x400mリレーで代表に内定した岡田海緒(MURC)は3回目のデフリンピックとなる。「1回目は入賞、2回目は(1500mで)銅メダルを取れた。東京ではさらにきれいな色のメダルを獲得できるように頑張りたい。また、今回、(日本代表に選ばれた)女子のみんなと一緒に盛り上げていきたい」と力を込めた。

 

男子10000mとマラソンの2種目で代表に内定した青山拓朗(台東区陸協)は昨年の世界選手権ではマラソンで銀メダルを獲得している。「これ(代表選出)が終わりではなく、ここがスタートとなる。金メダル獲得を目指して頑張りたい」と活躍を誓った。

 

3人はまた、「自身にとってのデフリンピックとは?」と問われ、一般の競技会にも多数出場し、実績も残している佐々木は、「デフリンピックは特別な場所。選手だけでなく、ボランティアや審判などにもろう者や手話をできる方が多く、自分の居場所がある。一般の大会は『自分にとっての挑戦』という感覚があるが、デフリンピックは『自分を見せる場』という感覚であり、そこで競技できることを嬉しく思う」と話した。

 

岡田も、デフリンピックは「自分らしく居られる場所」と話す。音声でのコミュニケーションがメインの一般大会では情報が入ってきにくいため、自分が影の存在のように感じられ、閉じこもってしまいがちだと明かす。だが、手話や文字で情報が伝達されるデフリンピックでは、「自分らしく、しっかりとその場に立って勝負ができる」と言い、東京2025大会を「皆さんと一緒に盛り上げていきたい。楽しみ」と思い描いた。

 

青山は、「デブリンピックは夢が叶えられる場所」と話した。前回は5000m代表に選ばれたが、無念の出場辞退を経験した。その後、青山は、「生まれ育った東京の街を走りたい」とマラソンにも挑むようになり、代表内定をつかんだ。「ブラジルでの悔しい思いを晴らすために、金メダルを獲りたい」と抱負を語った。

 

さらに、会見後半には会場にかけつけていた他の内定選手も加わり、大会への抱負を語った。100mと4x100mリレー代表の坂田翔悟(セレスポ)は、 「中間からの加速でもっとスピードに乗れるように改善し、2回目のデフリンピックに臨みたい」と話した。4種目(200m、400m、4x100mリレー、4x400mリレー)に選出された山田真樹(ぴあ)は、「コーナーからラストの直線に入るスピードが強み。もっとスムーズにつなぎ、メダル獲得を目指したい。デフリンピックは4年に1回、世界のろう者のなかで一番速い選手を決める大会。私もそんな選手に憧れるし、そんな存在になれるように頑張りたい」と意気込んだ。

 

ハンマー投げの遠山莉生(筑波大)は、「メンタルが課題。大会出場によって緊張感を持ちながらメンタルを強化したり、普段の練習から試合を意識したりして課題を克服し、デフリンピックに臨みたい」と話し、やり投げの高橋渚(SMBC日興)は「助走から投げるまでの動きは自信があるが、最後の投げ動作の技術を今、磨いている途中。デフリンピックまで100%以上の力を発揮できるようにしたい」と目標を口にした。

 

東京デフリンピック開催に寄せる期待

選手たちは競技での活躍とともに、東京2025大会に期待することがあるという。青山は「デフリンピックがオリンピックやパラリンピックのように認知されるようになれば嬉しい」と言い、岡田は、「聞こえない、聞こえにくい選手がどのようにコミュニケーションを取っているのか体感し、理解が広がってほしい」と話した。

 

デフリンピックでは「音声」に変わり、手話や文字表示、さらに光など「目で見える」情報伝達の方法が実施されている。例えば、陸上競技では、スタートの合図にピストル音だけでなく、一般に「スタートランプ(短距離用)」や「スタンドシグナル(中・長距離用)」と呼ばれる「光刺激スタート発信システム」が使われる。選手の目線の位置に設置され、スタート信号に合わせてランプの色が順に赤(位置について)、黄(ヨーイ)、青(スタート)と変化する。

 

タイムロスなくスタートできるため、記録が狙いやすいとデフ選手たちは話すが、普及率はまだ低い。岡田は、「デフ選手への理解が広まることで、小さな大会でもスタートランプを準備しようという考えにつながっていけば」と期待を寄せた。

 

なお、東京2025デフリンピックは今年11月15日に開幕し、26日までの12日間にわたって全21競技が実施される。開・閉会式を含め、全競技会場とも無料で観戦できる。陸上競技は17日から25日まで全9日間で、駒沢オリンピック公園陸上競技場を主会場に、ハンマー投げは20日大井陸上競技場で、マラソンは25日に首都高速道路高速八重洲線の一部と東京高速道路(KK線)跡地の周回コースで行われる予定となっている。

 

写真・文/星野恭子

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