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2025.06.18 車いすバスケットボール 渡辺将斗 小山大斗 谷口拓磨 岩田晋作 有吉奏太 岡田壮矢 望月悠生 中村凌 中澤煌河 車いすバスケットボール 男子U23世界選手権 男子U23日本代表 久我太一 足達飛馬 森岡煌陽
車いすバスケットボール 男子U23世界選手権

速報!車いすバスケットボール「男子U23世界選手権」、予選リーグ4位で決勝T進出決定!試合ごとに修正を重ね、チームは好転の兆しあり! 短期集中連載⑧

6月12日、ブラジル・サンパウロで開幕した車いすバスケットボールの「男子U23世界選手権」は、大会6日目の17日に予選リーグ最終戦が行われ、男子U23日本代表はイタリアと対戦した。1Qからダブルスコア以上に大きくリードを奪われて苦戦を強いられた。後半20分間は24-23と互角に渡り合ったが、前半での差が最後まで大きく響き、39-66で黒星。これで予選リーグを2勝3敗とした日本は、グループBの4位で決勝トーナメントに進出することが決まった。

海外のサイズに苦戦しながらもベスト8進出を決めた男子U23日本代表

初戦での課題を生かし臨んだ大一番のアメリカ戦

予選リーグを2位以上で通過することをチーム目標としていた日本だったが、欧米の厚い壁に跳ね返され、想定以上の厳しい現実を突きつけられた。しかし試合を重ねながら修正を繰り返し、チームには好転の兆しもある。特にディフェンスの面で成果が表れており、決勝トーナメントに向けて大きな収穫となった。

 

まず初戦で対戦したのは、ヨーロッパ1位で本戦出場を決め、今大会優勝の最有力候補とされるイギリスだった。出だしから主導権を握られた日本は、29-86と完敗。それでもベンチスタートの小山大斗(3.5)が持ち味のスピードとシュート力を遺憾なく発揮し、10得点を挙げる活躍を見せたことは、チームにとって明るい材料となった。

初戦からチーム最多得点を挙げるなど、柱として活躍している小山大斗

さらに、チームとしてもこの敗戦から次につなげたことがある。ハーフコートのディフェンスだ。相手のシューターがスクリーナーの真裏に位置する場合、無理にジャンプアップしてもスクリーナーが壁となってシューターへのプレッシャーにはならない。それだけでなく、かえってインサイドに入られて得点を許してしまう恐れがある。そこで、スクリーナーのピックを回避できない場合は、ハーフジャンプにとどめ、ボールプレッシャーよりもペイントエリアへの侵入を防ぐことを優先するとしたのだ。

 

翌日のタイ戦でそのディフェンスを徹底した日本は、大一番と考えていた大会3日目のアメリカ戦ではディフェンスで流れを引き寄せ、最高の出だしを見せた。アメリカは試合開始早々に先制のシュートを決めて以降、約3分もの間、追加点を奪うことができなかったことからも、いかに日本のディフェンスに苦戦を強いられていたかがわかる。その間、日本は有吉奏太(2.5)のミドルシュートを皮切りに、岩田晋作(4.5)、小山も続き、3連続得点でリードを奪った。

予選リーグでは、5試合中3度、ダブルダブルを達成した岩田晋作

しかし、アメリカは1Q後半になると、アウトサイドのシュートが入り始めて逆転。それでもフロントコートで人数をかけてプレスをする2アップに切り替えるなどした日本のディフェンスは、3Qまでアメリカの得点を36に抑えていたことから十分に機能していたと言ってよかった。だからこそ10点差で迎えた4Q、中井健豪ヘッドコーチ(HC)は十分に逆転できる範囲内だと考えていた。指揮官の予想通り、4Q前半は互いに点を取り合う競り合いとなり、残り6分で日本がついに1ケタ差にまで迫った。

 

だが、4Q後半にもう一段ギアを上げてきたアメリカに対し、日本はオフェンスでシュートチャンスがなかなか作ることができなかった。そのため、残り6分間で16得点をたたき出したアメリカに対し、日本はわずか3得点。一気に離され、39-60で敗れた。

 

修正を重ね、着実に状態を上げてきた日本は予選を4位通過

続く予選リーグ第4戦の南アフリカ戦では、今度はオフェンスを中心に修正をした。ダブルスクリーンをかけて、ディフェンスを集中させることによって、サイドからのオープンショットを狙うというものだ。一方ディフェンスでは、40分間にわたって2アップ、3アップと高いラインから押し上げる形を採用。その背景には、想定以上の海外勢のシュートスキルの高さがある。

 

「ヨーロッパ勢はシューティングアベレージが非常に高いし、やっぱりスクリーンの真裏からシュートを狙ってくる。そうなるとピックを回避してボールプレッシャーにいくのは難しい。となれば、相手のシューティングエリアに入れされないように、サイズのない日本はオールコートで展開していかなければならないだろうと」(中井HC)

 

こうしてオフ日をはさみ、大会6日目の17日、日本は予選リーグ最終戦のイタリア戦に臨んだ。結果は、39-66と勝利を収めることはできなかったが、中井HCは「今大会で一番いいゲームができた」と選手たちを称えた。まず一つは、ディフェンスだ。40分間、3アップ、または2アップで臨んだ結果、得点力の高いイタリアを60点台に抑えたことは、指揮官の狙い通りだった。

 

一方、オフェンスではスクリーンの応酬によってワイドオープンやペイントエリアでのシュートチャンスが生まれ、特に3Qでは最大の得点源である岩田のインサイドからの得点チャンスが多く生まれた。そのため前半は3得点に終わっていた岩田が3Qでは9得点を挙げる活躍を見せた。さらに4Qでは、渡辺将斗(4.0)が奮闘し、フリースローも含めて57%の高確率でシュートを決めた。その2人の活躍もあり、後半20分間は24-23と互角に渡り合ったのだ。

磨いてきたシュート力を発揮している渡辺将斗

ベンチでの声出しも含めて「一人一人の戦いにいく気持ちや姿勢がとても強く出ていた」と中井HCは語り、「準備してきたことをきちんと遂行して得点チャンスを生み出し、そこからいいディフェンスにもつなげることができた。20点以上の差はついたものの、大会を通じて一番いいゲームができたと思っている」と手応えを口にした。

 

若手の台頭など好材料を手に決勝トーナメントへ

今大会では特にヨーロッパ勢のオフェンス力が軒並み高く、グループA、Bいずれも上位2チームはヨーロッパが独占。グループBで4位となった日本は、18日の準々決勝ではグループAの1位・ドイツと対戦することが決まった。予選リーグでは5戦全勝し、フィールドゴール成功率48.7%、1試合平均得点は72.2点を誇る強敵だ。日本にとっては厳しい一戦となることは間違いない。

 

ただ、日本にも明るい材料はいくつもある。まずは全試合で安定したプレーを見せているのが、ゲームキャプテン谷口拓磨(2.0)と小山だろう。谷口は昨年のU23アジアオセアニアチャンピオンシップ(AOC)で見せた守備力のほか、磨いてきたシュートでも結果を出し、アメリカ戦では自身国際大会では初の2ケタとなる10得点をマーク。中井HCからも得点源の一人として期待を寄せられる存在となった。また、小山は5試合中4試合で2ケタ得点、そのうち2試合はチーム最多を誇った。さらに唯一1ケタ得点だったイタリア戦でもオフェンスの起点となり、チーム最多のアシスト7と大きく貢献した。

 

また、初の国際大会に臨んでいる3人の10代もチームにいい流れを引き寄せている。全試合スターティング5に抜擢され、アメリカ戦では40分間フル出場するなどチームに欠かせない存在となっているのが、久我太一(1.5)だ。スピードを生かし、定評のある守備力のほか、攻撃でもスクリーンやシールなどで得点チャンスを生み出すバイプレーヤーとなっている。

攻防にわたってチームに欠かせない存在となった高校2年生の久我太一

そして“煌煌コンビ”も負けてはいない。チーム最年少14歳の森岡煌陽(2.0)は試合を重ねるたびに大きく成長。ベンチでもひときわ大きな声を出してチームを鼓舞し、コートに立てば物おじしないプレーでキレのある動きを見せている。チーム一の熱量の高さを買われ、第2戦のタイ戦ではスターティング5に抜擢。そのほかの試合でも大事な場面で投入されるなど、主戦の一人となりつつある。

中学3年生の森岡煌陽が、コートの内外でチームの起爆剤となっている

一方、16歳の中澤煌河(3.5)は持ち味のシュート力を遺憾なく発揮している。デビュー戦となった初戦のイギリス戦で3分の2、66.7%の確率で決めると、第2戦のタイ戦では70%で決め、チーム2位タイの14得点をたたき出した。予選リーグでのFG成功率は53.8%と、得点力の高さを証明している。

シューターとして指揮官からも大きな期待を寄せられている中澤煌河

さらに、予選リーグ最終戦には昨年のU23AOCで爆発力を見せた岩田や、今大会に向けてシュート力を磨き、公式練習でも調子の良さを見せていた渡辺も本領を発揮するなど、チームは少しずついい流れができ始めている。決勝トーナメントでは一つでも上の順位を狙い、チームの集大成となる今大会を有終の美で飾りたい。

 

写真・文/斎藤寿子

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