東京パラリンピックに向けてセブンティーンは全力でスポーツを応援します! 今月の注目アスリートは、取材日の試合でも5得点! 現役JKで日本ブラインドサッカー界のエースストライカーである菊島宙選手。東京パラリンピックには女子種目がないため出場しないものの、競技の魅力をたっぷり教えてくれたよ! あふれる笑顔にも注目。
【ブラインドサッカーってどんなスポーツ?】
アイマスクをつけてボールの音と声のコミュニケーションで行う。正式名称は5人制サッカー。コートはフットサルと同じ大きさで、ゴールの後ろにいるガイドがゴールまでの距離や角度を教える。ボールを持った相手に向かうときに〝ボイ〟と声を掛けるルールがある。観戦するときは、目隠ししているのに見えているかのようにコートを動き回るところを見て!
見えてるよね!? ってくらいのスピード感のある試合を観てほしい
サッカーを始めたのは幼稚園の年中のとき。お父さんが地域の社会人リーグの選手だったので自然にやってみたいと思って始めたんです。小学校に入ると目が悪かったので、普通の小学校だけでなく盲学校にも週1回通うようになり、4年生のときにブラインドサッカーに出会いました。中学に入ったタイミングで、ブラインドサッカー1本に絞ったのですが、ちゃんとできるようになったと感じたのは中2のとき。チームのキャプテンがケガをしてしまい急遽、私が出場することになって。正直〝できるわけないじゃん〟って思いながらも〝やるしかない〟って思ったら怖さが吹っ切れてコート中を走りまわれるようになったんです。今の私の強みはドリブルなのですが、それもこの頃からできるようになりました。ブラインドサッカーだと両足ではさむようにドリブルする人が多いのですが、私は普通のサッカーと変わらないようなドリブルをするので、スピードを落とすことなく走れて、得点率が上がりました。2020年のパラリンピックでは男子のみが正式種目ですが、夢はパラリンピックに出ること! チャンスがあればぜひ目指したい場所です!!
しっかり休むことで、練習や試合のモチベーションが上がる
小学校のときに週1回だけ通っていた八王子盲学校の高等部に進みました。得意な科目は体育で、苦手な科目は数学と理科です。勉強はあまり好きではないけれど、授業が1対1で逃げ場がないのでなんとか頑張ってます(苦笑)。それよりもスポーツクラブの活動が楽しくて! ゴールボール、フロアバレーボール、陸上、サウンドテーブルテニスなど、視覚障害者のいろいろなスポーツをやっています。あとは友達とのお喋りもやっぱり楽しい。内容は授業のこととか、いわゆるガールズトークとか(笑)。でもみんな個性が豊かすぎて、共通でハヤってるものはないですね。私が好きなものをあげるとしたら…甘いものとお肉です♡ お母さんとの約束で、試合でがんばったらご褒美は焼き肉、というくらい大好きなんです(笑)。練習をする日はしっかりやって、オフはのんびり好きなことをするっていうのが、私にはすごく合っているので、その環境を作ってくれるまわりの人には感謝しています!
教えて! 菊島選手の好きなモノ
1 お肉
「1番好きなのは唐揚げ。もちろん焼き肉も(笑)。焼き肉までのハードルが高くて大変です(苦笑)」
2 音楽
「移動中は音楽を聴くことが多いです。よく聴くのはあいみょんの『マリーゴールド』と『君はロックを聴かない』」
STモデル&読者からの質問にお答え♡
菊島選手に聞いてみた!
Q.お休みの日は何をしてますか?(えりぴょん・高1)
A.「家でゴロゴロしてることが多いです(苦笑)。寝ることが大好きなので、2時間くらいの起きて寝てを繰り返してます。あとはゲームをしたり。とにかくのんびりしてます」
Q.注目している選手を教えてください(木内舞留・STモデル)
A.「守りだとやっぱり同じチームのカトケン(加藤健人選手)です。私が攻めているときに後ろでサポートしてくれるので安心感があります。攻めだと黒田智成選手と川村怜選手です!」
【プロフィール】
菊島宙さん
きくしま・そら●2002年5月23日生まれ、東京都出身。ブラインドサッカー女子日本代表。埼玉T.Wingsに所属し、男子選手に混じって数々の大会で得点王を獲得している。
【ST channel】
撮影/角守裕二 文/菊池美里
ブラインドサッカー体験授業
身の回りに障がいのある人がいたら、優しく声をかけたい