世界で活躍する大学生スイマーの一ノ瀬メイさんと、同じく大学生のノンノモデルはるがパラスポーツの魅力に迫る連載がスタート!パラスポーツの魅力をお届けします。
第1回はお互いを知るべく一ノ瀬さんの素顔をクローズアップ♪
教えてメイちゃん!
アスリートとはいえ素顔は同じ女子大生。
水泳にかけるアツい思いはもちろん
プライベートにもグイグイ迫ります!
メイ 寮の食堂のおっちゃんが作ってくれるごはんがめっちゃおいしいの! 風邪ひいた時はおかゆとか作ってくれる。
はる 食べてみたーい! 休みの日はみんなでごはんに?
メイ 私は大体地元の京都に帰ることが多いかな。だって朝から晩までいっつも一緒やし(笑)。でも寮生活は楽しい♪ みんながいると朝も頑張って起きられるしね。
メイ さすがに朝練がハードだから、私は寮で昼寝できるように授業を組んでるよ。はるちゃんは授業出られてる?
はる なんとかレポートでカバーできる授業を選んでる。
メイ 分かる! 私も遠征で休んだ分をレポートで補う感じ。今年は1月にオーストラリア、5月アメリカ、7月ドイツ、8月スペイン、9月メキシコ、12月にオーストラリアに。
はる えー! そんなに? しかも全部遠い国!
メイ そう。だから遠征行ってレポート書いての繰り返し(笑)。
メイ 憧れるのは凛とした人。芸能人ならマツコ・デラックスさん。個性をあそこまで最大活用できるのはすごいと思う!
はる 確かに。でも私の女性としての一番の理想は、母かな。
メイ あ、それは私も! 母はエネルギッシュで賢くて、どんな質問をしてもズバッて返してくれる人。ずっと私は母から「好奇心と向上心がない」って言われてきたけど、母が人よりありすぎるってことに最近気づいた(笑)。
メイ 朝に6000〜7000m、午後に3000〜4000mくらい泳いでるよ。時間にすると大体4時間弱、25mプールやったら200往復(笑)。
はる えー、すごい! 泳いでる間はどんなこと考えてる?
メイ マジで孤独(笑)。実は水泳って運動している間にお互い声をかけ合えない唯一のスポーツなの。だから止まるたびに「あと何本」「あと半分」とかみんなで声を出すし、息継ぎのたびにマネージャーさんが「エイッ!」って合いの手みたいに声をかけてくれると、気合いが入るし元気が出ます!
はる 1歳半から水泳を始めたんだよね。キッカケは?
メイ 家の近くの障がい者スポーツセンターの親子水泳教室に連れていってもらったの。その流れで競泳をするようになって。偶然そこの職員の方が当時のパラリンピック水泳日本代表監督で、7歳の時にパラの存在を知ってから出場が夢に。小学生からクラスでもトップやったし、中学2年の時に日本代表になれました。
はる 水上競技部って恋愛禁止?
メイ そんなことないよ。監督もそういう話が好きやし、みんな彼や彼女ができたらちゃんと報告したり(笑)。
はる メイちゃんの好きなタイプは?
メイ 親友になれる人かな。まずは友達になってから彼氏になるのが理想。まじめな話ができる人やないとイヤやし、チャラチャラした人は絶対ムリ(笑)。
メイ 足や腕の欠損、麻痺の人などいろんな人がいるけど、義手や義足を使わず残された能力を最大限に鍛えて戦うパラ水泳はオリンピックにないおもしろさがあると思う。「失ったものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ」っていうパラリンピックの概念に一番近いのかなって。
はる メイちゃんのクラスが一番多いとか。
メイ そう。だから大変〜! でもその分、高いレベルで競えるし、張り合いがあるよ。
※ノンノ10月号(8月19日発売)に掲載
(後編につづく)
【プロフィール】
一ノ瀬メイさん
1997年3月17日生まれ、京都府出身。先天性右前腕欠損症。1歳半から水泳を始め200m個人メドレー、100m平泳ぎなど5つの日本記録を保持。リオパラリンピックでは8種目に出場。現在、近畿大学の3年生。
【ノンノwebサイト】
撮影/三山エリ ヘア&メイク/大島清子(Lila) スタイリスト/東久美子 取材・文/松山梢 (はる)ジャケット¥6400・ハーフパンツ¥4300/アシックスジャパンお客様相談室