ブラサカ日本代表はチーム一丸となって、東京パラでのメダルを目指す。©️JBFA/H.Wanibe
■バブル方式など感染症対策を徹底して開催
コロナ禍で開かれた今大会は「バブル方式」で実現した。海外から参加する選手たちには出国15日前からPCR検査などのスクリーニングが義務付けられ、大会期間中は日本を含め、選手やチームスタッフらは宿舎と試合会場を専用バスで往復し、会場でも動線が分けられ、外部との接触が制限されるなど感染症対策が徹底された。さらに、すべての関係者について、大会終了後2週間(6月20日)まで健康観察を継続するという。
全試合がYouTubeでライブ配信されたものの、無観客での実施となったが、大会が開かれたことに大きな意義があった。
アルゼンチンのリカルド・マルティン・デモンテ監督は、「強豪ばかりのなか、3連覇できて、うれしい」と笑顔を見せ、初制覇を目指す東京パラリンピックに向けて、「今大会は貴重な経験となった。(バブル方式で)ホテルとピッチの往復だけだったが、問題ない。運営も素晴らしかった。この時期に東京で試合を経験できたことに意味がある」と満足そうに語った。
日本の黒田も、「この状況の中で国際大会ができることに感謝し、ブラインドサッカーの試合ができることに喜びを感じながら、集中力高く試合に臨めた」と話し、佐藤は初戦で、「ボールへの寄せの速さなどで、これが世界だと感じた。自分たちはチャレンジャーだと、気が引き締まった」と話した。高田監督は、「東京パラにはアルゼンチンと同等か、それ以上のブラジルや中国も出てくる。メダルの可能性は50%。ゴールの可能性を高めるよう強化したい」と意気込みを語った。
数少ない実戦機会で得られた手ごたえと自信とともに、世界をもっと驚かせるために、ブラサカ日本代表はチーム一丸、さらなるチャレンジを続けていく。
【日本ブラインドサッカー協会公式YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/playlist?list=PLDpXzKCObxj_O3-bfm3wPLPs20P_beUIo
星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko