かいぎんフィールド国頭での筋トレ中の瀬立選手(撮影・越智貴雄/カンパラプレス)
――では、ここでお互いへの質問をしていただきたいと思います。
土田 モニカちゃんが自分自身のパフォーマンスをしっかりと出せるようになった要因の一つとして、チームの体制がしっかりとしているからなんじゃないかなと思うんです。技術的指導はもちろん精神的にも支えてくれる西明美コーチがいるわけですが、そのほかにトレーナーの方などもいらっしゃるんですか?
瀬立 ウエイトトレーニングや陸上でのトレーニングのメニューの内容については、広島大学の理学療法士の先生で、パラカヌーのナショナルチームのトレーナーでもある先生に相談をしています。ただ、私は東京を拠点としているためになかなか先生とは直接お会いすることはできないので、東京にももう一人トレーナーさんがいます。ただ、やっていることがバラバラならないように、西コーチやメカニックも含めて、チームでLINEグループを作って、そこでそれぞれ担当分野について「今はこういうことをしています」と常に報告し合うようにしているんです。なので、久しぶりに広島大学の先生にトレーニングを見てもらう時にも、それまでの経緯が伝わっているので、スムーズにトレーニングメニューのプランを立てることができるんです。また、メカニックもどういうトレーニングをしているということを理解したうえで用具を改良してくれたりと、情報を共有することによって相乗効果が生まれていると思います。
土田 すごいなぁ。しっかりとした「チーム・モニカ」の体制が整えられているんですね。パラアスリートでそこまでチーム体制がしっかりとできている選手は少ないと思うので、ぜひ一つのロールモデルとして、ほかの選手たちにも参考にしてもらえるといいなと思います。それにしても、出会ったころと比べたら、フィジカルもどんどん変わってきていて、肩回りの筋力なんかすごいもんね。充実した環境の中で、しっかりとトレーニングができているということで、本当に素晴らしい!
瀬立 いえいえ、まだまだです。それこそこの間、JISS(国立スポーツ科学センター)で和歌子さんが懸垂をしている姿を見た時に、「自分ももっと頑張らなくちゃ」って思いました!
土田 いやいや、もうすでに腕の筋力なんかモニカちゃんの方が上だから(笑)。でも、私もモニカちゃんに負けないように、まだまだ頑張りますよ!
取材・文/斎藤寿子