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2021.05.01 陸上競技
2021ジャパンパラ陸上競技大会レポート

パラ陸上界を盛り上げる若手2人、兎澤朋美&大島健吾選手に注目!

男子100m(義足T64)で11秒37のアジア新を記録した大島健吾

 

義足スプリンターの超新星、大島健吾

 

パラ陸上の花形種目のひとつ、T64(下腿切断など)の男子100mのレースがこのところ注目を集めている。話題の中心となっているのが、この1年で急成長を遂げている大島健吾(名古屋学院大)だ。

 

その名を一躍知らしめたのが、昨年9月の日本選手権の決勝。大島は当時のアジア記録保持者の井谷俊介(SMBC日興証券)と前アジア記録保持者の佐藤圭太(トヨタ自動車)と競り合い、最後のひと伸びで2人を抜き去り、11秒93の自己ベストで優勝を果たしたのだ。大島の快進撃は止まらず、今年3月の日本選手権を11秒70で連覇すると、続く日体大陸上競技会では11秒46をマーク。そして今月のジャパンパラを11秒37のアジア新記録で制した。

 

ジャパンパラでは男子200mでも頂点に立ち、東京2020パラリンピック出場の可能性をぐっと引き寄せた。「2種目で優勝できて、とくに100mは向かい風の中でアジア新が出せたのはよかった」とレースを振り返った大島。だが、走りの内容には満足していないといい、「陸上を始めて3年でやっとトップと争えるようになって、4年目でようやくここまで来た。でも、自分のなかではもっと早くこのレベルに到達していても良かったと思っているんです」とコメントする。今回のジャパンパラの100mの目標タイムは「11秒28だった」と明かした大島。彼が目指す理想は、まだ先にあるのだ。

 

2000年1月1日生まれの21歳。三つ子の長男で、生まれつき左脚の足首から先が欠損している。幼少期からスポーツ万能で、小学校では水泳やサッカー、中学では卓球に取り組んだ。瀬戸西高では強豪のラグビー部で日常用の義足を着けてプレーし、フランカーとして活躍した。パラアスリートの発掘事業でパラスポーツを知ったのが高校2年の時。走り始めたのは、大学の陸上部に入ってからだ。

 

ラグビーで培った「倒れないようにする体づくり」や「止まった状態からトップスピードに持っていく走力」は陸上のスタートに活かされる。大島は「まだその経験を十分に活かしきれていない」としつつも、「ポテンシャルはあると思っているので、ものにしていきたい」と意気込む。

 

 

競技用義足の改良と、その義足に合った体づくりの成果も結果につながっている要因だ。現在装着している義足は、大きくバネを使えるように長さを出したり、接地位置を後ろに下げるなどミリ単位の調整を重ねた最新の改良版。振り返れば、走るための義足は大学入学後に義肢装具士のもとを訪れ、ゼロから学ぶところから始まった。少しずつその構造や機能を深く理解できるようになり、ようやく自分の“感覚”を言葉にして義肢装具士に伝えられるようになったことで完成した。また、理学療法士とともにフォームの癖を分析し、それが義足由来のものなのか、使えていない筋肉があるからなのか、義足と身体の両面から追求、改善していったことで、より安定した走りができるようになったという。「僕にとっては、東京パラリンピックが1年延期になって、こうした取り組みの時間が確保できたことも大きいです」と、大島は語る。

 

東京2020パラリンピックへの出場が決まれば、100mでは11秒1台で走ること、決勝に進出することが目標だ。10秒台で走る世界のトップとの差があることは自覚しているが、「自分の前を走られるのは嫌い。誰にも負けたくないんです。自分は後半に伸びるタイプなので、その伸びしろを信じて本番までにレースの完成度を上げていきたいですね」と、負けず嫌いな一面をのぞかせる。

 

ジャパンパラで勝利したあと、ライバルの井谷には「東京パラは任せたぞ」と声をかけられたそうだ。「井谷さんの言葉を聞いて、これからもっと進化していくんだぞ、と強く思いました。もしパラリンピックに出場できたら、僕だけじゃなく、みんなの想いを乗せて走りたいです」

 

大舞台での活躍を誓う若き義足のスプリンター。彼のさらなる成長が楽しみだ。

 

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荒木美晴●文 text by Miharu Araki  植原義晴●写真 photo by Yoshiharu Uehara

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